頂上までハードな道のり「獅子ヶ鼻砦跡」

あなたは獅子ヶ鼻砦跡を散策したことはありますか?
砦だったということで当時は簡単に登れないような形状になっていたのが実際に登ってみるとよくわかるはずです。

現在は階段を登るように整備されていますが、頂上までたどり着くにはなかなか険しい道のりです。

息を切らせながら上まで歩いていく道中で、きっと当時の風景を体感できると思いますよ。

獅子ヶ鼻砦跡って何?その場所は?

菊川市大石に位置する獅子ヶ鼻砦跡は、天正8年(1580年)に甲斐の武田氏(武田勝頼)の高天神城を攻略するために徳川方により築かれました。

徳川家康の命により築城された「高天神六砦」(小笠山砦、火ケ峰砦、能ケ坂砦、三井山砦、中村砦)に獅子ヶ鼻砦跡が含まれています。

高天神城(掛川市上土方、下土方)を包囲できるよう東に3キロメートル離れたところに立地されました。

現在は菊川市保養センター小菊荘(菊川市大石)内に隣接したかたちとなっており、小菊荘を訪れる来館者が獅子ヶ鼻砦跡を散策する光景もよく見かけます。

獅子ヶ鼻砦の名前の由来は?

戦国時代はこのあたりに大きな川が流れており、その川の渡し場として獅子ヶ鼻の名前が使われていました。

砦がこの獅子ヶ鼻という場所に立地していたため獅子ヶ鼻砦と呼ばれるようになったといわれています。

交通路と高天神城を監視する役割を果たしていた獅子ヶ鼻砦は、第二次高天神城の戦いで高天神城が落城すると廃城されました。

獅子ヶ鼻砦山道入口から登ってみましょう

獅子ヶ鼻砦登山道入り口は小菊荘西館の玄関正面に見えます。

さっそく登っていくと細い舗装されたスロープが最初少しつづき、途中から階段も始まりました。

階段と階段の間の踊り場(スロープ部分)もなかなか長いですが、階段がかなり上までつづいているのが目に入り終わりそうもありません。

足腰に自信がない人は登らないほうが無難な獅子ヶ鼻砦跡です。

階段とスロープともに傾斜がきついので心して登ってみてくださいね!

獅子ヶ鼻砦跡は壮大で見晴らし抜群

ようやく頂上に着くとあたり一面見渡せる広々した台地になっていました。

お弁当を食べたり休憩したりできるようにベンチやテーブルがあちらこちらに点在しています。

この日はつつじがまだきれいに咲いていましたし、藤の花も見かけました。

標高は44メートルで菊川市を一望でき気分は最高です!

遺構としては、堀切、小曲輪、主曲輪が残存しているようですが実際現地で見てもどこが何なのか?の区別がつきませんでした。

ただ、これだけ広い面積にあったということは立派な砦だったに違いありません。

下りは別のルートで

帰りは違う道で降りることができました。

途中に休憩所がちゃんとあったのはすごい!

下り坂は登りにくらべたら体力的には楽でしたがやっぱり階段がかなりつづくので足を滑らせて落ちないように気をつけて降りてくださいね。

下まで降りていくと蓮池公園の池前に出られますよ。

戦国時代のハードさを物語る「獅子ヶ鼻砦跡」

実際に獅子ヶ鼻砦跡に自分の足で登ってみると、壮大な歴史絵巻の舞台を想像しやすいと思います。

砦というだけあって頂上までの道のりはなかなかハードでした。

戦国時代は階段もなかったかもしれないので、この急な山道を駆け上る武士!?の体力はなかなかのものだったと今回の散策で実感しました。

登りはキツイですが頂上から見た菊川市の景色は最高なのでぜひあなたも挑戦してみてくださいね!