菊川市の指定文化財となっている青銅造りの鳥居(昭和35年2月23日~)を構えている大頭龍神社は東名菊川インターの西から約1,2kmのところ、菊川市加茂に鎮座しています。
延暦11年(792年)に悪疫鎮護の祭神大物主命を祀り創建されたとつたえられています。
時代背景としては平安時代がはじまる年(794年平安遷都)の2年前に建てられており、歴史のある古い神社ということになりますね。
いまの拝殿は宝暦13年(1763年)、本殿は文化11年(1814年)の建築物だそうで、当時の弓矢の奉納記録も残されています。
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結婚式場でも人気があった大頭龍神社
こちらの神社は結婚式場(ロマネスクパーク大頭龍)が隣接しており式場が営業当時、週末はとくに賑やかだったようです。
披露宴会場から神社へと続く、情緒ある渡り廊下をとおって神前での挙式に向かう新郎新婦の姿は、まるで平安絵巻さながらの風景。
菊川市内唯一の結婚式場の隣に神社がある施設で、由緒正しい挙式希望のカップルには人気の会場でした。
同窓会や懇親会などにもよく利用されていた記憶もそう古くはない気がします。
なお、七五三やお宮参りでの参拝者は今も続いている神社です。
長い参道の入り口、一の鳥居
さて、まず大頭龍神社の入り口から入って行きましょう。
大頭龍神社は上り坂の細い参道を上がって行ったところにあります。
ウォーキングしながら歩いて行くと運動になってちょうどよい距離かもしれません。
参道入口には赤い一の鳥居が出迎えてくれています。
なかなか立派なのでわかりやすいです。
カーブした道に沿って右に曲がって進んで行くと二の鳥居が目に入ります。
青銅造りの二の鳥居
大頭龍神社の二の鳥居は文政7年(1824年)に建立され江戸時代の青銅造りの鳥居としては静岡県西部地区に残っているもののなかでは最大級のため、菊川市の指定文化財に指定されています。
左右非対称の楔(くさび)を特徴としており、その柱には建立費用寄進者の名前が彫られています。
鳥居の神額も、枠の装飾、字体ともに青銅の経過年数による風化具合がより魅力を感じさせてくれるオブジェとして主張しているように見えます。
神社内に公園が?!
青銅造りの二の鳥居をくぐって境内に入ると進行方向の左手に公園があるではないですか・・・。
「加茂農村公園」の看板がしっかり建てられていました。
「あずまや」まできちんと設置されています。
神社内に公園があると、七五三や初詣にきたお子さまがごきげんななめになったときにママは助かりますよね。
神社に公園があるなんて、さすが「のどかな町菊川」ならでは!?です。
狛犬が出迎えてくれ手水舎へ
公園横を通過すると狛犬が両側からお出迎えしてくれました。
こちらはお口を開いた元気な狛犬です。
もう片方の穏やかなお顔の狛犬の後方に手水舎がありました。
ここで手を浄めて参拝の準備を。
朱色の渋い拝殿
拝殿は朱と青銅の二色が渋いコントラストを奏でながら、龍が屋根軒下の正面中心に据えられた荘厳な造りです。
二拝二拍手一拝し、顔を上げると拝殿の正面右側に「ご神体山参拝所」がありました。
ご神体山とは
本殿のなか(外陣と内陣がある)の内陣に神体が鎮座しているそうです。
神様が宿る山といはれ、現在も例祭時には神職・氏子代表が入山し神事が執り行われているそうです。
巳石も拝殿前に鎮座
災厄を逃れ金運や勝負事などに幸を招くといはれている巳石も拝殿手前に鎮座しているので、素通りしないようにしたい拝殿付近ですね。
せっかくなのでパワーをいただきましょう!
聖德太子碑も
聖德太子碑も少し離れた拝殿前エリア内に見つけることができました。
古い石塔の上にはお賽銭が
拝殿の裏側には使わなくなった?!古い石塔がいくつか集めておいてありました。
その上にもお賽銭がのせられていて大頭龍神社へお参りする人の信心深さが見受けられます。
菊川の指定文化財「大頭龍神社」はなかなかの見応えです
現在は、隣接の結婚式場を閉館してしまったのがとても残念です。
しかし、久しぶりに訪れてみて鳥居や境内、建造物の装飾や造りがコンパクトながらも荘厳で見応えがあることを再発見できました。
日頃、なかなか足を運ばない神社ですが時々は散歩もかねてゆっくりお参りするのも心身を浄められてよいと思いますよ。