吉岡彌生記念館 掛川市は名言の宝庫です!

郷土の偉人の記念館としては、この女性が筆頭になるのではないでしょうか?

掛川市 吉岡彌生記念館は、日本の近代医学史に偉業を収めた吉岡彌生氏を顕彰するために平成10年(1998年)11月26日に開館した、掛川の歴史観光スポットです。

館内(記念展示ゾーン)は写真撮影が禁止だったので、別棟の生家と長屋門のみ、後ほどメディアでのご紹介をします。

記念館は、文章のみのお伝えになってしまいますが、たいへん見ごたえがありました。

展示ゾーンは3つの時代にわけて見学することができ、入口付近に掲示されていた年譜から、しっかり目をとおしていくと、2時間以上は悠に必要とする観光スポットだと思います。

歴史好きなかたや、医療関係のお仕事に就きたい学生さんには オススメの吉岡彌生記念館。

それでは、さっそくレポートしていきたいと思います。

至誠一貫の生涯

吉岡彌生氏の座右の銘「至誠一貫」という言葉が、展示ゾーンがはじまった途端、目に入ってきました。

「至誠一貫」の意味:一生を通じてすべての人に「まこと」の心で接する。

吉岡夫妻は、人と交わるときは、いつでも真剣に誠実に接し、偽りのない真実の心で尽くした生き方だったそうです。

記念館内のテーマ

展示ゾーン内では、彌生氏の生涯を3つの時代にわけて見られるかたちになっていました。

入口付近の年譜や現存する書籍の展示コーナーを過ぎると、第一ステージ「志」から吉岡彌生の生涯がスタートします。

では、見ていきましょう!

「志」1871~1900年

医師の父のもとに生まれた彌生氏は、思春期を迎えると、家事や育児で過重労働だった母の生き方に疑問を持ちはじめ、家庭の雑事だけに縛られない、自立した女性の生き方を模索するようになりました。

兄と同じように医師になりたいと、反対する父を2年間、根気強く説得し18歳で上京。

私立医学校「済生学舎」に晴れて入学を果たします。

ところが、当時の日本の医学校では、少数の女子学生は男子学生にからかわれ、万全な環境で授業を受けられなかったようです。

そんな環境下に置かれながらも、彌生氏は必死で勉学に励み、見事に日本で27番目の女性医師となったのでした。

医師免許を取得後、故郷(鷲山医院の分院)で診療活動のかたわら、ドイツへの医学留学をめざし、再び上京。

東京至誠学院で、留学のためにドイツ語を学びます。

そのことを機に、東京至誠学院 院長の吉岡荒太と結婚することになりました。

「翔」1901~1947年

教育者 吉岡荒太氏のサポートもあって東京女医学校を1900年に創立した彌生氏。

(※母校の済生学舎が女子学生の入学を認めなくなったため)

長男を出産後も東京女医学校の教育推進に尽力し、東京女子医学専門学校に昇格させました。

「愛」1948~1959年

戦後もなお、女性の社会的地位向上をめざす取り組みに努力を惜しまず、東京女子医科大学として学校法人に認可され、81歳にして学頭に就任した彌生氏。

88歳で亡くなる晩年まで、自立する女性、教育のために走り続け、教え子たちに看取られながら、その充実した一生を閉じました。

吉岡彌生の遺した言葉

展示ゾーン内は、心にひびく吉岡彌生語録の宝庫となっていました。

そのなかで、私が1番見習いたいと思った言葉を引用させてもらいます。

「人は神ではないから、完全は期せられない。

七分の悪い点があっても三分の善い点があれば、自分は三分をとります。」

館内の吉岡彌生さんの言葉は、すべて見落とすことなく読んでしまいました。

「友達に陰口を言われたら、まず、自分のいままでのおこないはどうだったか?ふりかえり、反省すべき点があれば、きちんと謝罪し、もしも誤解があったなら、もういちど誠心誠意話し合う。

それで、いままで以上にその友と信頼関係を築くことができました。」

上記の内容は、私の解釈で文章が若干ちがうと思いますが、とても ためになる言葉だったのでしばらくそのコーナーに滞在してしまいました。

嘘、偽りのない真っ直ぐな生き方を全うされた吉岡彌生さん。

すべての言葉を読んでいけば、なぜ、吉岡彌生が多くの人から慕われ、立派な功績を遺すことができたのかが、わかるはずです。

とても勉強になる展示ゾーンなので、あらゆる年代の方にオススメです。

吉岡彌生移築生家も見どころ豊富!

吉岡彌生記念館の2階にいくと、鷲山医院(吉岡彌生移築生家)への連絡通路がありました。

生家への入場はできませんでしたが、広い庭や玄関は開放されていたので見学も自由でした。

お医者様の家というだけあって、蔵つきの立派なお屋敷で見ごたえもじゅうぶん!

当時の鷲山医院の財力もうかがい知ることができる、貴重な歴史的建造物でした。

吉岡彌生記念館はどこにあるの?

掛川市の偉人、吉岡彌生記念館は掛川市下土方にあります。

東京女子医大、※掛川キャンパスが隣接。

※コロナ渦の影響もあり撤退する意向


記念館の詳細情報です

施設名吉岡彌生記念館
よしおかやよいきねんかん
住所静岡県掛川市下土方474番地
入館料高校生以上 200円
団体20名以上  160円
中学生以下 無料
電話番号0537-74-5566
開館時間9:00~17:00
休館日月曜日・第4火曜日
年末年始
駐車場あります

吉岡彌生記念館は博物館兼の学びの宝庫です♪

館内はビデオ映像や書物など、吉岡彌生の魅力がたくさん詰まっているので、実際に会ったことがなくてもその人となりを十二分に実感できてしまう記念館だと思います。

玄関を入ってすぐの受付前方には、血圧計等の医療機器の体験コーナーもあり、博物館的な要素も欠かしません♪

夏休みの課題にもオススメな吉岡彌生記念館に、ぜひお子様といっしょに行かれてみてはいかがですか!?